
スーパーではあまり見かけないカステルフランコ。名前は聞いたことがあっても、「どんな野菜なの?」「どうやって食べるの?」と、実際の使い方までは知らない方も多いでしょう。
この記事では、カステルフランコの特徴やトレビスとの違い、旬、おいしい食べ方、保存方法を紹介します。あわせて、飲食店やホテルで業務用として仕入れる際のポイントも解説します。
バラのような見た目が魅力!カステルフランコとは?
カステルフランコを初めて見ると、「レタスの一種?」「この赤い模様は何?」と気になるかもしれません。
カステルフランコは、キク科キクニガナ属のチコリの一種です。最大の特徴は、クリーム色の葉に赤や赤紫色の斑点のような模様が入った、華やかな見た目にあります。
葉が大きく広がった姿は花のようにも見え、その外観から「冬のバラ(ウインターローズ)」と呼ばれることもあります。
カステルフランコはチコリの仲間
カステルフランコは、イタリア・ヴェネト州のカステルフランコ・ヴェネト周辺が発祥のチコリの一種です。EUの地理的表示保護(IGP)品目にも登録されており、本場では産地や栽培方法が規約で定められています。
日本国内でも栽培されており、埼玉県(さいたま市周辺のヨーロッパ野菜の産地)や大阪府などに生産者がいます。
「チコリの女王」とも呼ばれる華やかな葉姿は、料理の彩りにもぴったりです。
味・食感・色柄の特徴
カステルフランコは、ほのかな苦味とやさしい甘みを楽しめる野菜です。チコリらしい苦味はありますが強く主張しすぎず、生のままでも比較的食べやすい味わいでしょう。
食感は、葉の部分がやわらかく、中肋(軸)の部分にはパリッとした歯切れのよさがあります。
栽培の仕上げに光を遮る軟白栽培を行うことで、葉はクリーム色になり、苦味がやわらいでほのかな甘みのあるほろ苦い味わいになるとされています。
味・食感・見た目の3つを生かせるため、サラダだけでなく、前菜や付け合わせにも取り入れやすい野菜です。
参照:Qualigeo|Radicchio Variegato di Castelfranco PGI、埼玉県|ヨーロッパ野菜、マイナビ農業|カステルフランコは上手な軟白化で高く売れ!
カステルフランコとトレビスの違い

前提として、カステルフランコとトレビスはどちらもチコリ(キクニガナ)の仲間で、イタリアでは「ラディッキオ」と総称される同じグループの野菜です。そのうえで、葉の色や苦味の強さに違いがあります。
もっともわかりやすい違いは、葉の色や見た目です。カステルフランコはクリーム色の葉に赤い模様が入るのに対し、一般的なトレビスは赤紫色の葉と白い葉脈が目立ちます。
味わいにも違いがあります。カステルフランコは、ほろ苦さの中にやさしい甘みがあり、比較的まろやかな味わいです。一方、トレビスは独特の苦味がややはっきりしており、料理の味を引き締めたいときにも使いやすいでしょう。
カステルフランコは淡い色合いなので、料理を明るくやわらかな印象に見せたいときに向いています。トレビスは濃い赤紫色が特徴で、皿の中にしっかりとした色のアクセントを加えたいときに適しています。
どちらを使うか迷ったときは、味と合わせて「料理をどのような見た目に仕上げたいか」で選ぶのもひとつの方法です。
| 項目 | カステルフランコ | トレビス |
|---|---|---|
| 葉の色 | クリーム色に赤い模様 | 赤紫色に白い葉脈 |
| 見た目 | 半結球で、外葉が花のように広がる | 丸く結球するタイプが多い(細長い系統もある) |
| 苦味 | 比較的まろやか | 独特の苦味がある |
| 料理の印象 | 明るく華やか | 濃い色がアクセントになる |
| おすすめの料理 | サラダ、前菜、付け合わせなど | サラダ、付け合わせ、加熱料理など |
参照:JAグループ とれたて大百科|トレビス、野口のタネ|チコリ(ヴァリエガトディカステルフランコ)
カステルフランコの旬と主な産地
カステルフランコは、主に冬に出回る野菜です。国内では11月ごろから3月ごろまで流通する産地もありますが、出荷の中心は11〜12月で、時期は産地によって幅があります。
冬のサラダや前菜、季節のコース料理などに取り入れやすい食材といえるでしょう。
国内では、埼玉県や大阪府など複数の地域で栽培されています。ただし出荷時期や数量は、産地、生産者、その年の天候などによって変わります。
参照:大阪産(もん)|カステルフランコ、埼玉県|ヨーロッパ野菜
カステルフランコのおいしい食べ方

カステルフランコの特徴をシンプルに楽しむなら、まずは生で使うのがおすすめです。
生のまま使うことで、クリーム色と赤い模様をそのまま見せられ、ほろ苦さや甘み、葉の食感も楽しめます。
ただし、生食だけに向いているわけではありません。加熱すると葉がやわらかくなり、苦味も料理になじみやすくなります。
見た目を活かしたいときは生食、味の変化を楽しみたいときは加熱と、料理に合わせて使い分けるとよいでしょう。
生の魅力を生かすサラダ・前菜
カステルフランコをサラダや前菜に使うときは、細かく刻まず、葉を少し大きめに使うのがおすすめです。
カステルフランコは一枚ごとに模様が異なるため、葉の形を残して盛り付けるとその美しさを楽しめます。
チーズや生ハム、魚介類などと組み合わせたり、前菜の下に敷いたりするのもよいでしょう。
数枚使うだけでも皿に高さや動きを出せるため、味だけでなく盛り付けのアクセントとしても活躍します。
肉料理・魚料理の付け合わせ
肉料理や魚料理の横に数枚添えるだけで、料理に色や立体感を加えられます。特に白い皿では、クリーム色と赤い模様が映えやすく、主菜の印象を引き立ててくれます。
また、カステルフランコにはほどよい苦味があるため、脂のある肉料理などに合わせることで、味のアクセントにもなります。
付け合わせというと味やボリュームを補うイメージがありますが、カステルフランコの場合は、見た目と味の両方に変化をつけられるのが魅力です。
リゾットなどの加熱料理
リゾットや温野菜などに加えると、葉がしんなりとして料理になじみ、ほろ苦さもやわらかく感じられます。
一方で、加熱すると特徴的な色柄は変化しやすくなります。そのため、見た目をしっかり残したい料理では、生で使うほうが向いています。
たとえば、一部を加熱して料理に混ぜ込み、仕上げに生の葉を添えるのもひとつの方法です。生と加熱を組み合わせれば、見た目と味の両方を活かせます。
カステルフランコの保存方法
カステルフランコは、乾燥を防ぎながら立てた状態で冷蔵保存するのが基本です。
葉物野菜は乾燥すると、しおれたり食感が落ちたりしやすくなります。カステルフランコも同様に、冷蔵庫や野菜室で保存し、できるだけ早めに使うことが大切です。
カステルフランコを料理に取り入れるポイント

カステルフランコを料理に取り入れる際は、特徴的な見た目をポイントとして生かすのがおすすめです。
クリーム色に赤い模様が入った葉は存在感があるため、数枚添えるだけでも料理の印象を変えられます。
たくさん使うよりも、アクセントとして加えることで魅力を発揮しやすい野菜です。
コース料理に華やかさを加えやすい
コース料理では、「もう少し華やかさがほしい」「盛り付けに高さが出ない」と感じることがあります。
そんなとき、カステルフランコは少量でも見た目に変化をつけやすい食材です。
数枚添えるだけで色や立体感が加わるため、前菜からメイン料理の付け合わせまで幅広く取り入れられます。
たとえば、チーズの横に添えたり、前菜の下に敷いたり、主菜の仕上げとして使ったりする方法があります。
ただし、葉の大きさや模様には個体差があります。毎回ある程度同じ盛り付けにしたい場合は、一皿あたりの使用枚数や葉の大きさをあらかじめ決めておくとよいでしょう。
季節感と一皿の付加価値を伝えやすい
カステルフランコは、冬の季節感を視覚的に表現しやすい野菜です。
主に冬に流通するため、冬限定のコース料理やクリスマスシーズンのメニューなどにも取り入れやすく、普段とは違う特別感を演出できます。
また、一般的なレタスなどと比べると入手しにくい食材なので、メニューに「カステルフランコ」と名前を記載することで、食材そのものの特徴も伝えやすくなるでしょう。
業務用でカステルフランコを仕入れる際のポイント
業務用でカステルフランコを仕入れる場合、「何玉注文すれば足りる?」「サイズにばらつきはある?」といった判断に迷いやすくなります。
仕入れる際は、価格だけでなく、サイズや重量、入荷時期、必要数量まで確認することが大切です。
カステルフランコは、見た目を生かして一枚ずつ使うことも多いため、重量だけでは何皿分使えるのか判断しにくいことがあります。たとえば一皿に2枚ずつ使う場合、玉の重量だけでなく、一玉から使える葉がどのくらい取れるかも重要になるでしょう。
注文するときは、単に「○玉ほしい」と伝えるのではなく、使用する料理や必要な皿数まで伝えると、仕入れ先とも相談しやすくなります。
水戸青果では、飲食店やホテルなどで使用する業務用青果の仕入れについてご相談いただけます。
カステルフランコのように、季節や生育状況によって入荷時期や規格が変わる野菜は、必要数量だけでなく、料理用途もあわせてお伝えいただくことで確認しやすくなります。
お問い合わせの際は、以下のような情報をお知らせください。
- 使用予定日
- 必要数量
- 希望サイズ
- 料理用途
- 希望する産地
使用方法が具体的にわかれば、入荷状況だけでなく、用途に合った規格についても確認しやすくなります。
また、希望するカステルフランコの入荷が難しい場合でも、料理の目的によっては代替となる野菜をご提案できる場合があります。
冬のコース料理や季節限定メニューにカステルフランコを取り入れたい場合は、水戸青果へご相談ください。
まとめ
カステルフランコは見た目が特徴的なだけに、「どんな野菜なのか」「どう使えばよいのか」「業務用ではどう仕入れればよいのか」と迷いやすい食材です。
しかし、特徴を知っておけば、サラダや前菜、付け合わせ、加熱料理まで幅広く活用できます。
カステルフランコは、クリーム色の葉に赤や赤紫色の模様が入ったチコリの仲間。ほのかな苦味とやさしい甘みがあり、見た目にも華やかなので、冬のコース料理や季節メニューにも取り入れやすいでしょう。
業務用で仕入れる際は旬や入荷時期だけでなく、重量や大きさ、葉の状態、一皿あたりの使用量まで確認しておくことが大切です。
カステルフランコの特徴や魅力を理解し、その華やかさをメニューづくりに生かしていきましょう。
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