
じゃがいもを選ぶとき、「料理に合う品種がわからない」と迷ったことはありませんか。
じゃがいもは品種によって、食感がホクホクとしたものから、しっとりなめらかなものまでさまざまです。
特に北海道では、男爵やメークインをはじめ、キタアカリ、とうや、インカのめざめなど、多くのじゃがいもが生産されています。
この記事では、北海道産じゃがいもの代表的な種類・品種と、それぞれの特徴や向いている料理について紹介します。
北海道産じゃがいもの主な産地や入荷時期、保存方法についても解説するので、ご家庭でのじゃがいも選びはもちろん、飲食店やホテルなどでの仕入れにもぜひお役立てください。
じゃがいもの種類は食感によって大きく分けられる
じゃがいもを料理に合わせて選ぶなら、まずは食感の違いに注目してみましょう。
じゃがいもの肉質は、ホクホクした「粉質」と、しっとりした「粘質」、その中間にあたるタイプに大きく分けることができます。
品種によって煮崩れのしやすさや加熱後の食感が異なるため、それぞれの特徴を知っておくと料理に合うじゃがいもを選びやすくなります。
ホクホクした粉質系
コロッケやマッシュポテトなど、じゃがいものホクホク感を生かしたい料理には粉質系の品種が向いています。
粉質のじゃがいもは、加熱するとほぐれやすく、軽い食感に仕上がるのが特徴です。代表的な品種には男爵やキタアカリなどがあります。
一方で、加熱時間が長くなると煮崩れしやすいため、じゃがいもの形を残したい煮込み料理では調理時間に注意しましょう。
しっとりした粘質系
肉じゃがやカレー、シチューなどの煮込み料理には、粘質系のじゃがいもが向いています。
加熱してもしっとり、なめらかな食感を保ちやすく、粉質系と比べて煮崩れしにくいのが特徴です。
代表的な品種にはメークインがあります。細長い形で芽が浅く、皮をむきやすいため、下ごしらえがしやすい点も魅力です。
バランスのよい中間質系
粉質と粘質の中間にあたる品種は、適度なホクホク感を持ちながら煮崩れしにくいものもあり、幅広い料理に使いやすいのが特徴です。
品種によって食感や調理適性は異なりますが、ホッカイコガネやインカのめざめなどが挙げられます。
じゃがいもの食感や煮崩れの程度は、品種だけでなく栽培条件や貯蔵状態などによっても変わります。料理に合わせて選ぶ際は、品種の特徴をひとつの目安として考えましょう。
北海道産じゃがいもの代表的な種類・品種

北海道ではさまざまな品種のじゃがいもが栽培されています。
ここでは、スーパーでも見かける定番品種から、特徴的な味や食感を持つ品種まで、代表的な7種類を紹介します。
男爵|ホクホクした粉質で、コロッケやマッシュポテトに向く
じゃがいものホクホク感を楽しみたいなら、男爵がおすすめです。
男爵は丸みのある形と深い芽が特徴で、果肉は白色。肉質はやや粉質で、加熱するとホクホクした食感になります。
つぶしやすいため、コロッケやマッシュポテト、粉ふきいもなど、じゃがいもの食感を生かした料理にぴったりです。
一方で煮崩れしやすいため、煮物に使う場合は加熱しすぎないようにしましょう。
メークイン|煮崩れしにくく、煮込み料理に向く
煮物やカレーなど、じゃがいもの形を残して仕上げたい料理にはメークインがおすすめです。
細長い卵形で芽が浅く、果肉は白っぽい黄色をしています。肉質はなめらかで、男爵などの粉質系品種と比べると煮崩れしにくいのが特徴です。
肉じゃがやシチュー、カレーなど、長めに加熱する料理にも使いやすいでしょう。
キタアカリ|黄色い果肉と甘みを感じやすい味わいが特徴
キタアカリは、黄色い果肉とホクホクした食感が特徴のじゃがいもです。
丸い形をしており、芽の部分が赤紫色をしているため、男爵と見分ける際の目安になります。
粉質で火が通りやすく、加熱するとホクホクとした食感を楽しめます。サラダやコロッケ、粉ふきいもなどにおすすめです。
一方で煮崩れしやすいため、形を残して仕上げたい煮込み料理には注意が必要です。
インカのめざめ|栗のような濃厚な味わいを楽しめる
じゃがいもそのものの味を生かした料理には、インカのめざめがおすすめです。
果肉は鮮やかな濃黄色で、なめらかな肉質と、栗やナッツを思わせる独特の風味があります。一般的なじゃがいもと比べて小粒なのも特徴です。
でん粉価は男爵より高い一方、比較的煮崩れしにくく、揚げ物にも使われます。
蒸す、焼くなどのシンプルな調理でも品種ならではの味を楽しめるため、素材そのものをメニューの特徴として打ち出したい場合にもおすすめです。
とうや|皮をむきやすく、煮込みや大量調理にも使いやすい
下ごしらえのしやすさを重視するなら、とうやも選択肢のひとつです。
丸い形で芽が浅く、比較的大きないもが多いのが特徴です。また、煮崩れしにくいため、煮物やサラダなど幅広い料理に使えます。
飲食店や宿泊施設など、まとまった量のじゃがいもを扱う場合は、こうした下ごしらえのしやすさも品種選びのポイントになります。
ホッカイコガネ|煮崩れしにくく、フライドポテトにも向く
フライドポテトなどの揚げ物には、ホッカイコガネがおすすめです。
長い楕円形と黄色い果肉が特徴で、煮崩れしにくい性質を持っています。農研機構の研究でも、キタアカリと比較して煮崩れしにくい品種として扱われています。
フライドポテトはもちろん、煮物などにも使えるため、ひとつの品種を複数のメニューで活用したい場合にも選択肢になります。
きたかむい|なめらかな食感で、煮物からサラダまで幅広く使える
さまざまな料理に使いやすいじゃがいもを探している場合は、きたかむいもおすすめです。
見た目は男爵に似た丸い形ですが、芽は比較的浅く、果肉は白色です。
食感はやわらかくなめらかで、男爵に比べ煮崩れしにくいため、煮物やサラダなど幅広い料理に使えます。
| 品種 | 食感の目安 | 煮崩れ | 味・色の特徴 | 向いている料理 |
|---|---|---|---|---|
| 男爵 | やや粉質 | ややしやすい | ホクホク・白系 | コロッケ、マッシュポテト |
| メークイン | 粘質 | しにくい | しっとり | 煮物、カレー |
| キタアカリ | 粉質 | しやすい | 黄色・甘みを感じやすい | サラダ、コロッケ |
| インカのめざめ | 中間質 | 比較的しにくい | 濃黄色・栗のような味 | 蒸し料理、フライ |
| とうや | 粘質寄り | しにくい | 黄色・なめらか | 煮物、サラダ |
| ホッカイコガネ | 中間質 | しにくい | 黄色・長楕円形 | フライドポテト、煮物 |
| きたかむい | 中間質〜粘質寄り | しにくい | 白色・なめらか | 煮物、サラダ |
※食感や煮崩れの程度は目安です。産地や作柄、貯蔵状態、調理方法などによっても変わります。
参照:ホクレン | GREEN WEB 北海道産じゃがいもの品種、水戸青果 | 雪室熟成じゃがいも「北海黄金」農家さんのこだわり
料理別に見るじゃがいもの選び方

じゃがいもの品種に迷ったときは、「どんな料理に使うのか」から選ぶとわかりやすくなります。
特に煮込み料理では煮崩れのしにくさ、コロッケではつぶしやすさなど、料理によって重視したいポイントが異なります。
また、飲食店では、味だけでなく下処理のしやすさや歩留まり、複数のメニューに使いやすいかどうかも品種選びのポイントです。用途や必要量に合わせて、扱いやすい品種を選びましょう。
| 料理 | 選ぶ基準 | おすすめ品種 |
|---|---|---|
| 肉じゃが・カレー・シチュー・グラタン | 煮崩れしにくさ | メークイン、とうや、きたかむい、ホッカイコガネ |
| コロッケ・マッシュポテト | つぶしやすさ、ホクホク感 | 男爵、キタアカリ |
| ポテトサラダ | 仕上げたい食感で選ぶ | なめらか:男爵・キタアカリ/形を残す:とうや・メークイン |
| フライドポテト | 形、煮崩れにくさ、揚げ適性 | ホッカイコガネ |
| 素材の味を生かす蒸し料理 | 味の濃さ、果肉色 | インカのめざめ、キタアカリ |

【生産量全国1位】北海道産じゃがいもの主な産地と入荷時期

北海道は、日本最大のじゃがいも産地です。
農林水産省によると、2025年産(令和7年産)の春植えばれいしょの全国収穫量は207万4,000トン。そのうち北海道は169万2,000トンで、全国の約82%を占めています。
北海道内では十勝やオホーツクなどが代表的な産地で、広い地域でじゃがいもが生産されています。
収穫は夏から秋にかけて本格化しますが、じゃがいもは貯蔵できるため、収穫後も長期間流通する品種があります。たとえば北海道産の男爵やメークインは8月頃から翌年4月頃、キタアカリは9月頃から翌年2月頃、とうやは8〜12月頃、インカのめざめは10〜12月頃が流通時期の目安です。
飲食店やホテルなどで季節メニューへの使用を予定している場合は、「使いたい品種がいつまで入荷できるか」まで確認しておくことが大切です。
| 品種 | 流通時期の目安 |
|---|---|
| 男爵 | 8月〜翌年4月頃 |
| メークイン | 8月〜翌年4月頃 |
| キタアカリ | 9月〜翌年2月頃 |
| インカのめざめ | 10月〜12月頃 |
| とうや | 8月〜12月頃 |
| きたかむい | 8月〜翌年4月頃 |
※流通時期は目安です。産地やその年の作柄、貯蔵状況などによって変わります。
参照:農林水産省「令和7年産春植えばれいしょの作付面積、収穫量及び出荷量」、ホクレン | GREEN WEB 北海道産じゃがいもの品種
じゃがいもの保存方法
じゃがいもは、保存環境によって発芽や緑化、品質の低下が起こることがあります。
できるだけ良い状態を保つためにも、適切な方法で保存することが大切です。
ここでは、じゃがいもを保存するときに気をつけたいポイントを紹介します。
光・温度・湿度に注意して保存する
保存する際は、光が当たらない、涼しく風通しのよい場所を選びましょう。
光に長時間当たると皮が緑色になり、天然毒素であるソラニンやチャコニンが増えることがあります。そのため、紙袋や段ボールなどを利用して遮光し、暗い場所で保管することが大切です。
また、農林水産省では、20℃以上では腐りやすくなる一方、低すぎる温度で長期間保存すると糖分が増え、揚げる・焼くといった高温調理時にアクリルアミドができやすくなるとしています。
芽が出たものや皮が緑色になったものを使用する場合は、芽とその周辺、緑色の部分を十分に取り除きましょう。
参照:農林水産省「じゃがいもに含まれる天然毒素『ソラニン』や『チャコニン』に関するQ&A」
品種と使用量に合わせて仕入れる
じゃがいもは、保管中にも発芽や緑化、品質の低下が起こる可能性があります。
「保存できるから」と一度に大量に仕入れるのではなく、メニューでの使用量や納品頻度、保管環境などを踏まえて適切な量を仕入れることが大切です。
また、品種によって流通する時期も異なります。特定の品種を継続してメニューに使用したい場合は、入荷時期や代替できる品種についてあらかじめ仕入れ先へ相談しておくと安心です。
北海道産じゃがいもの仕入れは水戸青果へご相談ください
水戸青果では、男爵やメークインなどの定番品種に加え、北海道の生産者から仕入れたさまざまなじゃがいもを取り扱っています。
たとえば、濃厚な味わいが特徴の「プレミアムインカ」や、厚真町産のメークインを氷室で熟成した「あつまいも」などがあります。
「煮込み料理に使いやすい品種を探している」「北海道らしいじゃがいもを季節メニューに取り入れたい」など、用途に合わせた仕入れのご相談も承っています。
使用する料理や必要数量、使用時期などがお決まりの場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
じゃがいもは、品種によって特徴やおいしさが異なります。
ホクホクした食感を生かしたい場合は男爵やキタアカリ、煮崩れを抑えたい場合はメークインやとうや、きたかむいなど、料理に合わせて品種を選びましょう。
また、北海道産じゃがいもは品種によって流通時期も異なります。飲食店やホテルなどで継続して使用する場合は、料理への適性だけでなく、入荷時期や必要量も確認しておくことが大切です。
それぞれの特徴を知り、料理や用途に合わせて北海道産じゃがいもを楽しんでみてください。
北海道から新鮮で希少な野菜・果物をお届け!「水戸青果」

北海道札幌市の「水戸青果」は、1980年の創業以来、鮮度と品質にこだわった選りすぐりの青果をお届けしてきました。
珍しい野菜や希少な品種も扱い、生産者の想いと食材の魅力を丁寧に繋ぐことを使命としています。
今後も料理人の皆様と共に歩むパートナーとして、新しい価値を創り出す「北海道No.1の青果店」を目指し続けます。
「こんな野菜はないか?」「新しい仕入れ先を検討している」「珍しい食材について話を聞いてみたい」など、どんな些細なことでも構いません。
ぜひ一度、水戸青果までご相談ください。






