北海道で取れる山菜の種類人気10選!旬の時期から美味しい食べ方まで卸のプロが解説!

北海道で取れる山菜の種類人気10選!旬の時期から美味しい食べ方まで卸のプロが解説!

冬の厳しい寒さを超える北海道の大地は、雪解けとともに、香り高く生命力あふれる極上の山菜を育みます。山菜は、単なる食材ではなく、厳しい環境の中で育つからこその濃厚な風味と力強い生命力が魅力です。

この記事では、北海道で特に人気のある山菜の種類10選を、旬の時期や味わい、おすすめの食べ方とともに詳しく解説します。

春の訪れとともに需要が高まる山菜を、新鮮な状態で全国へお届けする「水戸青果」が、仕入れ担当者様のために最適な食材選びをサポートします。

北海道の山菜の特徴

北海道の山菜が全国的に珍重される理由は、その特別な生育環境にあります。北海道は積雪期間が長く、春の雪解け水が非常に豊富です。

山菜は、この長い冬の間に地中でたっぷりと栄養を蓄えるため、雪解けとともに一気に芽を出し、風味が濃く力強いのが特徴です。

また、手つかずの自然が残る広大な山林で自生していることから、独特のえぐみや苦味の中に、洗練された爽やかな旨味が凝縮されている点も大きな魅力となっています。

北海道の山菜の旬の時期

北海道で山菜を楽しむ時期は、主に雪解け後の春です。本州よりも遅く始まり、短い期間に集中して旬を迎えます。

春の山菜の種類

春の山菜の種類

北海道の山菜の最盛期です。雪解け直後の4月下旬から5月にかけてが一斉に旬を迎えます。

代表例:行者にんにく、たらの芽、ふきのとう、こごみ、うど、わらび、せりなど

夏の山菜の種類

夏の山菜の種類

春のピークが過ぎた後も、地域によっては採れる山菜があります。

代表例:千島笹(根曲がり竹・笹竹)、ぜんまいなど(ぜんまいは乾燥保存が中心)

北海道で採れる山菜の種類人気10選

北海道の市場でも特に需要が高く、飲食店にも人気の高い山菜10種類をご紹介します。

行者にんにく

行者にんにく

ユリ科の植物で、強烈なニンニク臭を持ちます。北海道では雪解けとともに一斉に芽を出すため、春の訪れを告げる山菜の代表格です。天然の栄養ドリンクとも呼ばれます。

特徴強いにんにく臭と甘み、ねばり
栄養素ビタミンA、ビタミンB1、アリシン
採れる時期4月下旬~6月中旬
採れる場所山奥の斜面に多い

おすすめの食べ方レシピ:行者にんにくの醤油漬け

行者にんにくの醤油漬け

※画像はイメージです

材料(2人分)

  • 行者にんにく…100 g
  • 塩…少々
  • 醤油…90 cc
  • みりん…30 cc
  • 酒…30 cc

作り方

  1. 行者にんにくをきれいに洗い水気をよく切っておきます。
  2. 鍋に醤油 みりん 酒を入れ ひと煮立ちさせてアルコールを飛ばします。火から下ろし 完全に粗熱がとれるまで冷まします。
  3. 鍋にたっぷりの水を入れて沸かし 塩少々(分量外)を加え 行者にんにくをさっと色が変わる程度に茹でます。
  4. 茹でた行者にんにくはすぐにざるに上げ 水気をよく絞ります。食べやすい長さに半分に切っておきます。
  5. 保存容器にカットした行者にんにくを入れ 冷ましておいた調味料(漬けだれ)を注ぎます。蓋をして冷蔵庫に入れ 一晩ねかせたら味が染み込んで完成です。

せり

せり

水辺に自生し、根から葉まで食べられます。爽やかな香りとシャキシャキとした食感が特徴です。春の七草の一つとしても知られています。

特徴爽やかな香り、独特の風味
栄養素鉄分、ビタミンC
採れる時期4月~5月
採れる場所川沿い

おすすめの食べ方レシピ:ほっこり温まるせり鍋

ほっこり温まるせり鍋

※画像はイメージです

材料(4人分)

  • 鶏もも肉…100 g
  • せり (根付き)…300g
  • 長ねぎ…1本
  • 焼き豆腐…250g
  • 水…600ml
  • 料理酒…100ml
  • しょうゆ…大さじ2
  • 白だし…大さじ1
  • みりん…大さじ1
  • 塩…小さじ1/4

作り方

  1. せりはよく泥を洗い流し 長ねぎは根元を切り落としておきます。
  2. せりは根が付いたまま7cm幅に切ります。
  3. 長ねぎは根元を切り落とし 1cm幅の斜め切りにします。焼き豆腐は6等分に切ります。
  4. 鶏もも肉は一口大に切ります。
  5. 土鍋に汁の材料を入れ 強火にかけ 沸騰したら中火にします。鶏もも肉 長ねぎ 焼き豆腐を入れ 蓋をし 鶏もも肉に火が通るまで10分程度煮ます。
  6. 中火のまませりを入れ 再度蓋をしてせりがしんなりするまで2分煮込んだら完成です。

わらび

ぬめりがあり、アクが強いため、必ずアク抜きをしてから食べます。アク抜きをすることで、独特のぬめりとほのかな苦味が残り、食感が楽しめます。

特徴ぬめりとほのかな苦味
栄養素食物繊維、ビタミンB2
採れる時期5月中旬~6月中旬
採れる場所道路脇、雑草地

おすすめの食べ方レシピ:わらびのシャキッとおひたし

※画像はイメージです

材料(2人分)

  • わらび[生]…150g
  • 水…600cc
  • 重曹…小さじ1/2
  • しょうゆ…大さじ1
  • かつお節…1袋(4g)

作り方

  1. わらびを水洗いし、根元の硬い部分を切り落としておきます。
  2. フライパンに水を入れ、沸騰させます。火を止めて重曹を加えひと混ぜしたら、わらびをすべて加えます。そのまま触らずに、半日〜一晩かけてアクを抜きます。
  3. アク抜きをしている途中で、水が濁ったら2〜3回水を入れ替えます。アクが抜けたら水気を切り、食べやすい大きさに切ります。
  4. ボウルにカットしたわらびを入れ、しょうゆを加えてよく混ぜ合わせます。
  5. 器に盛り付け、かつお節をのせたら完成です。

たらの芽

たらの芽

「山菜の王様」と呼ばれる、タラの木の若芽です。ほのかな苦味と、高級感のある上品な旨味が特徴です。北海道では、山から採れる天然物と、ビニールハウスなどで育てられた促成栽培物が出回ります。

特徴ほのかな苦味と、上品な旨味
栄養素カリウム、ビタミンE
採れる時期4月下旬~6月中旬
採れる場所ハウス栽培、山野や林道脇

おすすめの食べ方レシピ:たらの芽天ぷら

たらの芽天ぷら

※画像はイメージです

材料(2人分)

  • たらの芽…8個
  • 薄力粉…適量
  • サラダ油…適量
  • 塩…少々
  • (A)薄力粉…大さじ3
  • (A)水…大さじ3

作り方

  1. たらの芽の根元の硬い部分を切り落とし、はかま(茶色い部分)を取り除きます。大きい芽の場合は、根元に十字の切り込みを入れると火が通りやすくなります。
  2. ボウルに(A)の材料を入れて軽く混ぜ、天ぷら衣を作っておきます。
  3. 下準備を終えたたらの芽に、薄力粉を薄くまぶします。
  4. 鍋にサラダ油を入れ、180℃に熱します。薄力粉をまぶしたたらの芽を2で作った衣にくぐらせ、カラッとするまで揚げます。油を切って器に盛り付け、お好みで塩を振って完成です。

こごみ

こごみ

クルクルと渦を巻いた形状が可愛らしく、先端が「ゼンマイ」のような形をしています。苦味がほとんどなく、ぬめりがあり、やさしい甘みが特徴です。クセがないため、山菜初心者にも人気です。

特徴苦味が少なく、ぬめりとやさしい甘み
栄養素β-カロテン、ビタミンC
採れる時期5月上旬~5月下旬
採れる場所砂の堆積した日当たりの良い場所

おすすめの食べ方レシピ:こごみのごまおひたし

こごみのおひたし

※画像はイメージです

材料(2人分)

  • こごみ…8本(64g)
  • ごま…適量
  • (A)水…100cc
  • (A)みりん…大さじ1
  • (A)しょうゆ…大さじ1
  • (A)和風顆粒だし…小さじ1/4

作り方

  1. こごみは根元の茶色い部分を切り落とします。その後、ボウルに水を張り、渦巻きの部分に詰まった汚れを落とすようにやさしく洗います。
  2. 鍋に湯を沸かし、塩(分量外・適量)を加えて沸騰させます。沸騰したらこごみを入れ、約2分間ゆでます。
  3. 鍋に(A)内の調味料を入れてひと煮立ちさせ、火から下ろします。使用するこごみを傷めないよう、必ず粗熱がとれるまで冷まします。
  4. 粗熱をとっただしにこごみを加えて、10分ほど浸します。
  5. 器に盛り付け、ごまを散らして完成です。

うど

うど

特有の香りがあり、茎はシャキシャキとした食感です。雪の下で育つため、白く軟らかいのが特徴です。皮はきんぴらに、穂先は天ぷらにと、ほとんど捨てるところなく使えます。

特徴独特の香りとシャキシャキ感
栄養素アスパラギン酸
採れる時期5月上旬~6月上旬

おすすめの食べ方レシピ:うどと菜の花の酢味噌和え

うどと菜の花の酢味噌和え

※画像はイメージです

材料(2人分)

  • うど…1/2本
  • 酢水…適量
  • (A)菜の花…1/2束
  • (A)白みそ…40g
  • (A)からし…小さじ1
  • (A)砂糖…大さじ1
  • (A)酢…大さじ1/2

作り方

  1. うどを5cm幅に切り、皮をむいてスライスします。変色を防ぐため、すぐに酢水にさらします。
  2. 菜の花をさっと湯がきます。
  3. 湯がいた菜の花は冷水にさらして水気をしっかりと切り、食べやすい大きさに切っておきます。
  4. (A)をすべて混ぜ合わせ、酢味噌を作ります。
  5. 水気を切ったうどと菜の花を皿に盛り付け、上から作った酢味噌をかけたら完成です。

ふきのとう

ふきのとう

春の山菜の中でも早く顔を出す、フキのつぼみです。独特の強い苦味と清涼感が特徴で、この苦味が春のデトックス効果があると言われています。

特徴独特の苦味と清涼感
栄養素ポリフェノール、食物繊維
採れる時期3月下旬~4月上旬
採れる場所林道、河川敷、用水路の周辺

おすすめの食べ方レシピ:ふきのとう天ぷら

ふきのとう天ぷら

※画像はイメージです

材料(2人分)

  • ふきのとう…70g
  • 薄力粉…10g
  • (A)天ぷら粉…60g
  • (A)水…80ml
  • 揚げ油…適量
  • 塩…小さじ1/4

作り方

  1. ふきのとうは花びらを軽く開いてから、薄力粉を薄くまぶしておきます。
  2. ボウルに(A)を入れ、さっくりと混ぜ合わせます。
  3. 鍋底から5cmほどの揚げ油を注ぎ、180℃に熱します。薄力粉をまぶしたふきのとうを2の衣にくぐらせ、鍋に入れます。火が通ってカラッとするまで2分ほど揚げ、しっかりと油切りをします。
  4. 器に盛り付け、塩を添えたら完成です。

浜防風(はまぼうふう)

海岸の砂浜に自生する山菜で、独特の香りとほのかな塩気があります。薬効成分があるとされ、古くから薬味や生け花としても利用されてきました。

特徴ほのかな塩気と独特の香り
栄養素薬効成分、ビタミン
採れる時期5月~6月頃
採れる場所海岸の砂地

おすすめの食べ方レシピ:浜防風の味噌和え

浜防風の味噌和え

※画像はイメージです

材料(2人分)

  • 浜防風…40g
  • 味噌…大さじ1
  • 砂糖…小さじ1
  • 酢…大さじ1

作り方

  1. 浜防風を丁寧に洗い、さっと塩ゆでします。すぐに冷水に放ち、色止めをして水気を切ります。
  2. 水気をよく切った浜防風を食べやすい大きさに切ります。
  3. 味噌・砂糖・酢を別の容器でよく混ぜ合わせ、酢味噌を作ります。
  4. ボウルにカットした浜防風を入れ、作った酢味噌で和えたら完成です。

ぜんまい

山菜の中でも特に古くから食べられてきたシダ植物の若芽です。アク抜き処理を施すことで、独特のぬめりとコリコリとした歯ごたえが残り、素朴ながらも滋味深い味わいが特徴となります。煮物や和え物、混ぜご飯など、日本の伝統的な料理によく用いられます。

特徴コリコリした食感
栄養素ビタミンK、カリウム
採れる時期3月~6月
採れる場所ぬかるんだ斜面

おすすめの食べ方レシピ:ぜんまいナムル

ぜんまいナムル

※画像はイメージです

材料(2人分)

  • ぜんまい(水煮)…150g
  • (A)おろしにんにく…小さじ1/2
  • (A)しょうゆ…大さじ1
  • (A)酢…大さじ1
  • (A)砂糖…小さじ1
  • (A)塩…小さじ1/3
  • (A)白いりごま…適量
  • (A)ごま油…大さじ1/2

作り方

  1. ぜんまいを食べやすい大きさに切ります。鍋に入れて水を加え、煮立ったら2分ほど茹でて水気を切ります。
  2. ボウルに(A)の調味料を入れて、よく混ぜ合わせます。
  3. 2で作った和えだれに、下準備したぜんまいを加え、全体によく絡ませます。器に盛り付けて完成です。

根曲がり竹

根曲がり竹

曲がった形で生える笹の若芽で、北海道や東北地方の山で採れます。強い旨味とシャキシャキとした食感が魅力で、アクが少なく食べやすいのが特徴です。

特徴強い旨味とシャキシャキ食感
栄養素食物繊維、カリウム
採れる時期5月上旬~6月上旬
採れる場所山林

おすすめの食べ方レシピ:根曲がり竹のお味噌汁

根曲がり竹のお味噌汁

※画像はイメージです

材料(2人分)

  • 根曲がり竹…4本
  • 長ねぎ…1/2本(80g)
  • 水…400cc
  • 和風顆粒だし…小さじ1/4
  • みそ…大さじ1と1/2

作り方

  1. 根曲がり竹を1.5cm幅に切ります。ねぎは斜め薄切りにします。
  2. 鍋に水と和風顆粒だし、根曲がり竹を入れて熱します。煮立ったらねぎを加え、蓋をしてしんなりするまで弱火で3分ほど煮ます。
  3. 火を止め、みそを溶かし入れます。再び火にかけてひと煮立ちさせたら完成です。

まとめ

北海道の山菜は、厳しい冬の後の雪解け水によって育まれ、濃厚な風味と力強い生命力を蓄えた、唯一無二の食材です。

特に春の山菜は、短い期間に集中して旬を迎えるため、そのタイミングを逃さず仕入れることが、お客様に「春の特別感」を提供する上で重要となります。

当社、水戸青果では、北海道の豊富な種類の山菜を、旬の時期に合わせて新鮮な状態で全国にお届けしております。

行者にんにく、たらの芽をはじめ、ご希望の山菜がございましたら、水戸青果までぜひお気軽にお問い合わせください。

「水戸青果」は北海道の希少で新鮮な野菜・果物を全国にお届け!

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北海道札幌市の「水戸青果」は、1980年の創業以来、鮮度と品質にこだわった選りすぐりの青果をお届けしてきました。

珍しい野菜や希少な品種も扱い、生産者の想いと食材の魅力を丁寧に繋ぐことを使命としています。

今後も料理人の皆様と共に歩むパートナーとして、新しい価値を創り出す「北海道No.1の青果店」を目指し続けます。

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