
世界三大珍味と呼ばれる「トリュフ、フォアグラ、キャビア」3つのこれらの食材は、希少性と独特の風味から、高級料理には欠かせない存在です。
しかし、これらの呼称にまつわる「世界三大珍味と呼ばれるのは日本だけ?」「そもそも誰がこの3つを決めたの?」といった、疑問を持ったことはありませんか。
この記事では、この「世界三大珍味」と名付けられた由来や背景を深掘りします。
さらに、飲食店仕入れ担当者様向けに、それぞれの食材の特徴と、安定した仕入れルートについても詳しく解説します。
目次
世界三大珍味とは「トリュフ」「フォアグラ」「キャビア」
世界三大珍味とは、以下の3つの食材を指すことが一般的です。
- トリュフ:「黒いダイヤモンド」と呼ばれる香り高いキノコの一種
- フォアグラ:「世界一高価な肝臓」と呼ばれるガチョウやアヒルの肝臓
- キャビア:「海の黒いダイヤ」と呼ばれるチョウザメの卵の塩漬け
なぜこの3つが選ばれたのか?(価格、希少性などの基準)
この3つの食材が「三大珍味」として選ばれた明確な基準はありませんが、共通して言えるのは、「絶対的な希少性」と「極めて高い嗜好性」を持っていることです。
例えば、トリュフは人工栽培が非常に難しく、フォアグラとキャビアも生産に特殊な技術、時間、そして環境が必要とされるため、供給量が厳しく制限されています。
また、古代ローマ時代から王侯貴族に愛されてきた長い歴史的背景があり、長きにわたり特別な料理として扱われてきました。
さらに、いずれも風味が非常に個性が強く、少量加えるだけで料理全体の価値と風味を劇的に向上させる力を持っていることも、珍味として選ばれた大きな理由となっています。
世界三大珍味と呼ばれるのは日本だけ?
誰が決めたか明確な定義は存在しない
この3つの食材を「世界三大珍味」として定めた公的な機関や明確な制定者、世界共通の定義は存在しないとされています。
海外、特に美食の国フランスなどでは、他に伊勢エビ、マツタケ、ツバメの巣など、国や地域によって珍味の定義が異なり、この3つだけを特別に「三大」と呼ぶ習慣はありません。
日本で「三大珍味」として定着した理由
この呼称が日本で定着した背景には、主に以下の理由が推測されています。
まず、高度経済成長期からバブル期にかけて、高級な食材や洋食文化が日本に流入する際、輸入食材の販売促進のために、輸入業者のPR戦略として「世界三大珍味」というキャッチーなフレーズが使われ、広く定着したという説があります。
また、これらの食材が欧米の富裕層が嗜む食材であったことから、日本国内で西洋料理の「高級食材の象徴」として非常に分かりやすく広まったことも、定着の大きな要因と考えられます。
世界三大珍味①:“黒いダイヤモンド”「トリュフ」
トリュフは「黒いダイヤモンド」とも称される、独特の芳醇な香りが特徴のキノコの一種です。
黒トリュフ

主にフランスで収穫される品種です。森の土のような新鮮な香りを持ち、程よい歯ごたえがあります。
旬は一般的に秋から冬ですが、夏にも採取されることがあります。この黒トリュフは、香りを引き立てるために加熱調理されるのが一般的な食べ方です。
白トリュフ

主にイタリアを原産地とする品種で、採取量が非常に少ないため、黒トリュフを遥かに上回る希少価値があります。
その香りは非常に個性的で、アーモンドやニンニク、獣を思わせる独特な匂いと表現されることがあります。
こちらも秋から冬が旬ですが、食感が柔らかいため、風味を最大限に活かすために生でスライスして使われるのが特徴です。
夏トリュフ
トリュフの収穫が最盛期を迎えるのは秋から冬ですが、5月から8月頃にかけて採取されるのが夏トリュフです。
旬の時期のものと比べると香りは穏やかですが、その分爽やかなフレッシュ感を楽しむことができます。
冬トリュフ
トリュフが最高の品質に達する時期は、12月から2月頃の冬です。
夏トリュフと比較して香りが格段に濃厚で芳醇になり、その市場価格も数倍に跳ね上がるほど、美食家たちに珍重されています。
世界三大珍味②:“世界一高価な肝臓”「フォアグラ」

フォアグラは、ガチョウやアヒルの肝臓を肥大させた高級食材であり、主に「フォアグラ・ド・オア」と「フォアグラ・ド・カナール」の2種類があります。
フォアグラ・ド・オア(ガチョウのフォアグラ)
ガチョウのフォアグラは、鴨に比べて希少性が高いことからフォアグラ愛好家の間では「フォアグラの女王」とも呼ばれています。
見た目は大きくずんぐりとしていて白っぽく、水分が多く脂肪分が少ないため、加熱調理をしても脂が溶け出しにくく、しっかりとした食感が残ることが特徴です。
味わいは上品かつ繊細で、フォアグラ自体を主張させるテリーヌなど、冷たい料理に向いています。
フォアグラ・ド・カナール(アヒルのフォアグラ)
鴨のフォアグラは、黄色っぽい見た目をしており、水分が少なく脂肪分が多いです。この特性により、加熱時に脂が溶け出しやすいものの、口どけが非常によく濃厚な味わいを楽しむことができます。
そのため、ポワレ(ソテー)など、ソースと合わせて提供する料理に向いているといえます。用途に合わせて、ホールのフォアグラだけでなく、ポーションカットされた商品も活用できます。
世界三大珍味③:“海の黒いダイヤ”「キャビア」

キャビアは、チョウザメの卵を塩漬けにしたもので、「海の黒いダイヤ」と称される高級珍味です。
キャビアにはいくつかの主要な種類があり、それぞれに独自の食感と風味が異なります。
ベルーガ
キャビアの中で最も高級とされる種類です。その特徴は、大きく柔らかい卵にあり、口の中でとろけるような滑らかでクリーミーな味わいが、キャビア愛好家から非常に人気があります。
セブルーガ
ベルーガに比べるとより小粒で、はっきりとした塩味と濃厚な風味が特徴です。コクのある風味が魅力的なため、多くの料理に幅広く活用されています。
オシェトラ
ベルーガとセブルーガの中間程度のサイズを持つ種類です。最大の特徴は、そのナッツのような独特の風味であり、グルメな食事に深みを加えるのにぴったりです。

これらのキャビアは、そのデリケートな風味を活かすため、冷やしたまま提供されるのが基本です。
シンプルなブリニ(小さなクレープ)やトーストに乗せ、サワークリームや卵の黄身などと合わせていただくのが、最も一般的な美味しい食べ方です。
世界三大珍味「トリュフ・フォアグラ・キャビア」の主な仕入れルート
これらの高級食材を業務用として仕入れる際は、品質の安定性と適正価格を見極めることが重要です。
主な仕入れルートは、専門商社や高級食材を扱う卸売業者です。
品質ランクやロット、保存方法(トリュフは鮮度と香りが命、キャビアは温度管理が厳格)の専門知識が必要なため、長年の実績と知識を持つパートナーを選ぶことが大切です。
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まとめ
「世界三大珍味」という呼称は、日本で定着した高級食材の代名詞であり、その背景には、食材の持つ圧倒的な希少性と歴史的価値があります。
これらの食材は、料理の品質を格上げし、お客様に忘れられない食体験を提供するための切り札となります。仕入れをご検討の際は、その品質と価値を最大限に引き出せるよう、信頼できる卸売業者をパートナーとして選びましょう。
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