
「月光ゆりねって普通のゆりねと何が違うの?」「希少で美味しいと聞くけど、どこで買えるの?」そんな疑問をお持ちではないでしょうか?
ゆりねは食卓にのぼる機会が少なく、選び方や食べ方がよくわからないまま、なんとなく手に取るのをためらってしまうこともありますよね。
この記事では、北海道食材を知り尽くしたプロの「水戸青果」が、”奇跡のゆりね”とも呼ばれる「月光ゆりね」と一般的な「白銀ゆりね」の違いを徹底解説します。
さらに、ゆりねの栄養や旬、新鮮な見分け方から、家庭で楽しめる絶品レシピまでご紹介します。
この記事を読めば、ゆりねの奥深い魅力がわかり、スーパーでの選び方に迷わなくなるだけでなく、月光ゆりねを一度は味わってみたくなるはずです。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
「ゆりね(百合根)」ってどんな野菜?

ゆりね(百合根)は、ユリ科の植物であるオニユリやヤマユリの鱗茎(球根部分)を食用にした野菜です。
白い鱗片が重なり合っており、花びらのような美しい見た目が特徴です。
栽培には手間と時間がかかり、一般的に収穫までに約6年を要します。主に北海道で生産され、国内の流通量の約90%を占めています。
ゆりねは栄養価も高いことから、体の調子を整える健康食材としても注目されています。
ゆりねの主な栄養素
ゆりねは、滋養強壮や高血圧予防、整腸効果など様々な健康効果が期待できる栄養豊富な野菜です。
主に以下のような栄養素が含まれています。
- 炭水化物:主成分で、エネルギー源になる
- 食物繊維:腸内環境を整え、便通をサポート
- カリウム:余分な塩分を排出し、むくみや高血圧予防に役立つ
- ビタミンC:抗酸化作用があり、美肌や免疫力アップに効果
- ビタミンB群(特にB1・B2):糖質代謝を助け、疲労回復をサポート
- 鉄分:貧血予防
- マグネシウム:筋肉や神経の働きを調整
ゆりねの旬の時期
ゆりねは寒い時期に甘みが増して美味しくなる根菜で、旬の時期は11月~3月とされています。
縁起物としても人気があり、お正月料理の定番として使われることからもわかるように、12月に出荷のピークを迎えます。
ゆりねはどんな味がする?
ゆりねは、加熱するとじゃがいもに似たホクホクとした食感で、上品な自然の甘みが感じられます。生の状態では苦みがあるため食べられず、しっかり加熱することで甘さが引き立ちます。
クセが少なく品のある甘みが特徴で、天ぷらや茶碗蒸し、煮物、炒め物などさまざまな料理に使われています。
ゆりねの栽培方法

ゆりねは秋(10月頃)に種球を深さ約15~20cm、間隔は15~20cmで植え付けます。
日当たりと風通しが良く、肥沃でやや酸性の土が適した環境です。
生育適温は15~20℃。成長すると倒れやすいため支柱を立て、花芽は球根の栄養をためるため摘み取ります。
収穫は茎や葉が枯れた秋。球根を傷つけないように掘り起こします。
増やすには「むかご(球芽)」を使いますが、収穫までに約3年かかるため、手間のかかる作物です。
保存する際はおがくずに入れて低温で保つと、甘みが増します。
新鮮なゆりねの見分け方

スーパーなどで買い物する際、新鮮で美味しいゆりねを見極めるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 全体が白く、ふっくらと太っている
- 鱗片(うろこ状の層)がしっかり重なり、硬く締まっている
- 傷や黒ずみがなく、根が長く伸びていない
- 重みがあり、見た目がしっかりしている
- おがくずに入れて保存されているものは鮮度を保ちやすい
逆に、芽が出ていたり、紫色っぽいもの、緑色などに変色しているものは避けるようにしてください。
月光ゆりねと白銀ゆりねの違い

白銀ゆりねは日常でも手に入りやすい、月光ゆりねは希少ながら格別の甘みと食感を持つ高級品種です。
月光ゆりねは「奇跡のゆりね」とも呼ばれ、その甘さとホクホク感は特別で、食べたら他のゆりねには戻れないと言われるほどです。
入手は難しいものの、希少価値が高い特別な食材として珍重されています。
2つの違いを以下の表にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
| 違い | 月光ゆりね | 白銀ゆりね |
|---|---|---|
| 色 | やや黄色味があり白さは控えめ | 明るく美しい白色 |
| 形 | 丸みがあり玉の締まりが良い | 比較的均一でやや平坦な形状 |
| 特徴 | とても希少で栽培が難しい | 病気に強く栽培しやすい |
| 味 | ホクホク感+濃厚な甘み。玉ねぎや安納芋のような風味。焼くと香ばしさも強い | 甘みがありホクホク食感優しい自然な甘さ |
| 産地 | 北海道十勝地方(幕別町忠類・帯広市川西地区)限定 | 北海道を中心に広く栽培 |
| 栽培管理 | あんこ症という障害になりやすく生産者が限られる | 病気に強く大量生産が可能 |
| 価格 | 白銀ゆりねの5~10倍の高価格帯 | 1個あたり数百円程度 |
月光ゆりねはどこで買える?希少な品種の購入方法

購入できる先は、一部産地直送通販サイトなどのオンラインショップや、生産農家さんから直接購入できる場合もあります。
月光ゆりねは栽培する農家さんが少なく、日本では、幕別町忠類地区と帯広市川西地区で栽培され、取り扱う生産者はわずか10数軒ほどしかありません。
当社で取り扱う「月光ゆりね」は、12月~2月の期間限定販売でご用意しております。ご購入をご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
水戸青果でお取り扱いの月光ゆりねはこちらから↓
甘くてホクホク!「ゆりね」の食べ方とおすすめレシピ3選

ゆりねは、加熱することで出る上品な甘みとホクホク食感が特徴で、和食から洋食まで幅広く使えます。
ここでは、ゆりねの美味しさが引き立つレシピを3つご紹介します。
ゆりねの食べ方
ゆりねは鱗片を1枚ずつはがして水にさらすとアクが抜け、料理に使いやすくなります。
火が通りやすいため、加熱しすぎると崩れやすい点に注意しましょう。
ゆりねのホイル焼き

※画像はイメージです
材料(2人分)
- ゆりね … 1個
- バター … 10g
- 塩 … 少々
- 黒こしょう … 少々
- オリーブオイル … 小さじ1(お好みで)
作り方
- ゆりねは鱗片をはがして軽く水にさらす。
- アルミホイルにゆりねをのせ、バターとオリーブオイルを加えて塩こしょうを振る。
- ホイルを包み、オーブントースターまたは魚焼きグリルで10〜15分ほど焼く。
- 香りが立ち、ホクホクになったら完成。
ゆりねの卵とじ

※画像はイメージです
材料(2人分)
- ゆりね … 1個
- 卵 … 2個
- だし汁 … 150ml
- しょうゆ … 大さじ1/2
- みりん … 大さじ1/2
- 塩 … 少々
作り方
- ゆりねは鱗片をはがし、2〜3分下茹でする。
- 鍋にだし汁・しょうゆ・みりん・塩を入れて煮立て、ゆりねを加えて3分ほど煮る。
- 溶き卵を回し入れ、半熟状になったら火を止める。
- 器に盛り付けて完成。
ゆりねご飯

※画像はイメージです
材料(2合分)
- 米 … 2合
- ゆりね … 1個(約100g)
- だし汁 … 360ml
- 薄口しょうゆ … 大さじ1
- 酒 … 大さじ1
- 塩 … 小さじ1/2
作り方
- 米を研いで30分浸水させる。
- ゆりねは鱗片を1枚ずつはがし、軽く水にさらす。
- 炊飯器に米・だし汁・調味料を入れ、上にゆりねをのせて炊く。
- 炊き上がったらふんわり混ぜ合わせ、器に盛る。
まとめ
今回は、ゆりねの魅力や楽しみ方、さらに「月光ゆりね」と「白銀ゆりね」の違いまでをご紹介しました。
なかでも月光ゆりねは、流通量が限られる大変希少な品種ですが、一度は味わっていただきたい極上の美味しさです。
ご興味をお持ちの方は、ぜひ「水戸青果」までお気軽にお問い合わせください。
北海道から新鮮で希少な野菜・果物をお届け!「水戸青果」

北海道札幌市の「水戸青果」は、1980年の創業以来、鮮度と品質にこだわった選りすぐりの青果をお届けしてきました。
珍しい野菜や希少な品種も扱い、生産者の想いと食材の魅力を丁寧に繋ぐことを使命としています。
今後も料理人の皆様と共に歩むパートナーとして、新しい価値を創り出す「北海道No.1の青果店」を目指し続けます。
「こんな野菜はないか?」「新しい仕入れ先を検討している」「珍しい食材について話を聞いてみたい」など、どんな些細なことでも構いません。
ぜひ一度、水戸青果までご相談ください。