熟成いもは普通のいもと何が違う?甘さ極まる秘密と「あつまいも」をご紹介

熟成いもは普通のいもと何が違う?甘さ極まる秘密と「あつまいも」をご紹介

じゃがいもや、さつまいもは、収穫後に適切な追熟(熟成)を行うことで、甘みや風味が増し、どんな料理にもプラスαの美味しさを加えてくれる食材です。

この甘さの秘密は、熟成によっていものデンプンが糖へと変わり、そのポテンシャルを最大限に引き出されることにあります。

今回の記事では、北海道札幌の青果店「水戸青果」が、熟成いもとは具体的にどんないもなのか、そして家庭で誰でもできる熟成いものアレンジレシピについてご紹介します。

熟成いもとは?熟成させるとなぜ美味しくなる?

熟成いもとは、一体どんないもで通常のいもと比べて何が違うのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

熟成いもと通常のいもでは何が変わる?

「熟成いも」とは、収穫直後のいもを特定の温度と湿度の環境下に一定期間置くことで、デンプンを糖に変質させた(糖化させた)いものことを指します。

この糖化が進むことで、いもは驚くほど甘く、ねっとりとした食感に変化するのです。熟成前と比べて、糖度は格段に上がり、より奥深い旨味が加わります。

いもの熟成はどのように行われている?

いもの熟成は、いもが持つアミラーゼ酵素の働きを最大限に引き出すための、温度と湿度管理が鍵となります。

特にじゃがいもは、低温保存することで甘さが増す特性が顕著です。じゃがいもは、自らを凍らせないように0℃に近づく環境下でデンプンを糖へと変える働きを活発化させます。

このプロセスを経て、じゃがいもは極上の甘さとねっとりとした食感に変化します。

北海道産「熟成いも」の種類

熟成による甘さの変化を最大限に引き出せるのは、品種が持つ特性にも左右されます。北海道産の熟成いもを紹介します。

熟成じゃがいもの種類

北海道では、じゃがいもが持つ「低温で糖化する」特性を最大限に活かし、品種ごとに個性の異なる熟成じゃがいもが作られています。

雪室熟成じゃがいも「北海黄金」

雪室熟成じゃがいも「北海黄金」農家さんのこだわり | 水戸青果

この品種は、揚げても変色しにくい明るい黄色が特徴で、リピーターも多い人気の品種です。

徹底した土壌づくりで健康に育てられた「北海黄金」を雪室倉庫で低温保存することで、デンプン質が糖に変わり、ホクホクとした甘みが増した万能な熟成いもへと変化します。

アンデス原産の品種を改良した「プレミアムインカ」

【奇跡のじゃがいも】インカ帝国が残した黄金の味「プレミアムインカ」 | 水戸青果

こちらの「プレミアムインカ」は広大な十勝平野で育った「インカのめざめ」を、さらに200日以上雪室で低温熟成させたジャガイモです。

濃い黄色の断面とナッツのような風味を持つインカのめざめが、雪室貯蔵によってより強い粘り気と甘さを絡ませた極上の美味しさに引き立てられています。

熟成いもの元祖「氷室熟成あつまいも」北海道厚真町

北海道の熟成いもブランドの中でも、特に注目すべきが厚真町産のメークインを氷室倉庫で熟成させた「氷室熟成あつまいも」です。

この極上の甘さは、厚真町特有の地質環境から生まれます。厚真町は火山灰地でありながら、地下層に豊富な水を蓄えている、いわば「自然の水耕栽培」のような地質で、メークインが時間をかけて大切に育てられています。

この良質な環境で育まれた厚真町産メークインを、さらに室温0度から2度の氷室倉庫で寝かせることで、「氷室熟成あつまいも」が完成します。

低温熟成によってデンプンが極限まで糖化され、最高糖度12度に達するとても強い甘さが特徴となります。

水戸青果でお取り扱いの熟成いも「あつまいも」の詳細はこちらから↓

氷室でじっくり1年。北海道厚真町の「氷室熟成あつまいも」驚きの糖度の秘密

自宅でもできる!熟成いもの作り方

特別な設備がなくても、ご家庭で熟成いもの原理を活かし、甘さを引き出すことができます。さつまいもとじゃがいもで適した方法が異なりますので、それぞれご紹介します。

じゃがいもの熟成方法

じゃがいもの低温熟成には、冷蔵庫のチルド室の利用がおすすめです。

  1. 包む

じゃがいもを新聞紙で包み、さらに濡らして絞ったタオルを巻きます。

  1. 期間と管理

そのままチルド室で保存します。1ヶ月ほど熟成させると甘みが増したことを実感できるはずです。熟成期間中は、タオルの乾燥に注意し、時々湿らせて湿度をコントロールすることがポイントです。

また、熟成が終わっても温度を変えてしまうと劣化や芽が出る原因につながるため、一定の温度帯で管理することが大切です。

ご自宅の環境に合わせてこれらの方法を試して、オリジナルの甘くてねっとりした熟成いも作りに挑戦してみてください。

熟成いもをもっと美味しく!おすすめのアレンジレシピ

究極の組み合わせ「じゃがバター」

※写真はイメージです

じゃがバターを、電子レンジで手軽に楽しめるレシピをご紹介します。じゃがいもに切り込みを入れてレンジで加熱するだけなので、調理はとても簡単です。

材料(2人前)

  • じゃがいも(300g)
  • 有塩バター(20g)

作り方

  1. じゃがいもは皮付きのまま洗い、十字に切り込みを入れる。
  2. じゃがいもを濡れたキッチンペーパーで包み、ラップで包む。
  3. 600Wのレンジで5〜6分加熱する。
  4. 器に盛り付け、バターを添えたら完成。

安定の美味しさ「ポテトサラダ」

※写真はイメージです

熟成されたホクホクのじゃがいもとシャキシャキの野菜を組み合わせたポテトサラダです。じゃがいもを温かいうちに下味を付けることで、味がしっかり決まるのが美味しさの秘訣です。

材料(2人前)

  • じゃがいも(300g)
  • きゅうり(1/2本)
  • 玉ねぎ(1/4個)
  • ハム(2枚)
  • にんじん(1/3本)
  • 酢(大さじ1)
  • 塩(小さじ2/3)
  • マヨネーズ(大さじ4)
  • 塩こしょう(適量)

作り方

  1. じゃがいもを一口大に切り、水にさらして水気を切る。
  2. きゅうりは輪切り、玉ねぎとにんじんは薄切り、ハムは半分に切って1cm幅に切る。
  3. ボウルにきゅうり、玉ねぎを入れて塩半分をふってもみこみ、10分おいてから水で洗って水気を切る。
  4. にんじんは耐熱容器に入れて600Wのレンジで1分程度加熱する。
  5. 鍋に水、じゃがいもを入れて煮立ったらやわらかくなるまで10分程度ゆでる。水気を切り、鍋に戻し入れ中火にかけて鍋をゆすって混ぜながら、水分をとばす。
  6. 耐熱容器に先程茹でたじゃがいもを入れて酢、塩を加えてつぶして粗熱をとる。
  7. ボウルにじゃがいも、マヨネーズ、塩こしょうを加えて混ぜる。
  8. きゅうり、玉ねぎ、にんじん、ハムを加えて混ぜたら完成。

北海道から新鮮で希少な野菜・果物をお届け!「水戸青果」

北海道札幌市の「水戸青果」は、1980年の創業以来、鮮度と品質にこだわった選りすぐりの青果をお届けしてきました。

珍しい野菜や希少な品種も扱い、生産者の想いと食材の魅力を丁寧に繋ぐことを使命としています。

今後も料理人の皆様と共に歩むパートナーとして、新しい価値を創り出す「北海道No.1の青果店」を目指し続けます。

「こんな野菜はないか?」「新しい仕入れ先を検討している」「珍しい食材について話を聞いてみたい」など、どんな些細なことでも構いません。

ぜひ一度、水戸青果までご相談ください。

まとめ

極上の甘さとねっとり食感を持つ「熟成いも」は、収穫後の低温管理によってデンプンを糖に変えるという、自然の力と科学的なメカニズムによって生み出される特別な食材です。

ご家庭でも熟成の原理を応用して挑戦することは可能ですが、温度や湿度の管理が難しく、なかなか安定した品質を得るのは困難です。

そこで、確実な品質と極上の甘さ、そしてねっとり感を求めるなら、北海道の厳しい管理下で熟成されたブランドいもが最適です。

水戸青果は、この最高の状態に仕上げられた熟成いもを自信をもって全国の皆様にお届けします。ぜひこの機会に、水戸青果を通じて、ワンランク上の熟成いもをぜひお試しください。

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